〈この記事について〉
自前ルーターを買って繋いだのにNURO光が遅い・・・
それ、二重ルーターになっていませんか?
「二重ルーターってなに?」「二重ルーターの意味が判らない❗」
そんな皆さまに二重ルーターの「意味」と「確認方法」と「解消方法」についてご説明します?
NURO光の二重ルーターとは?通信速度が遅くなる?
「二重ルーター」とは、本来1つあれば良いルーターの配下に、「2つ目のルーターが繋がっている状態」の事です。
ルーターが2つある事で、1台あれば済むルーティングを2台目のルーターの余分なルーティング処理が入りますので、「ネット回線速度が遅くなる」等の不具合が起こります。
高性能ルーターを買ったのに、「なんか遅い?」とストレスを感じている場合は、「二重ルーター」になっていないかを確認しましょう!
もし、二重ルーターになっていたら、二重ルーターを解消する方法についてもお伝えします?
さぁ、「誰よりも速く、それっきゃね~‼️」と叫びながら、NURO光と高性能ルーターのポテンシャルを引き出しましょう?
以下の記事は、意図的に二重ルーターにしています。
速度への影響はゼロとは言えませんが、極力、ムダな設定を無くしてルーターのスペックを活かすようにしています。
この記事の内容とは相違する部分がありますので、ご留意下さい。
NURO光 二重ルーターの通信速度以外の不具合
問題は、NURO光から貸与される「ONU」に「ルーター機能」がついている点です。そして、このルーター機能は切る事ができません。
ONUは光回線を接続する機器ですから外す事もできません。
その為、自前で高性能ルーターを購入して接続した場合に、知らないうちに「二重ルーター」になっているケースが多いです。
もし二重ルーターになっていても速度に不満がない場合は、絶対に解消しないといけないというものでもありません。
でも、通信速度以外にも以下のような不具合もありますので、トラブルを避ける為には、やはり解消しておいた方が無難です?️
ネットワークが分断される
【1】ネットワークが分断される
NURO光のONU→「ルーター①」
TP-LINK Archer AX73→「ルーター②」
「ルーター①」に繋がっているクライアント端末(パソコン、スマホ、プリンター等)と、「ルーター②」に繋がっているクライアント端末は通信出来ません!
◼️例1:ルーター②配下(配下とはルーター②のWi-FiかLANポートに接続している状態の事です)のパソコンからルーター①に繋がっているプリンターには印刷出来ません。
逆パターンでも出来ません!
◼️例2:ルーター②配下のパソコンからルーター①の管理画面には入る事が出来ません。
◼️例3:ルーター①配下のパソコンから、ルーター②配下のNASにはアクセス出来ません。
などなどです。ルーター①配下の端末とルーター②配下の端末は通信できないという事です。
インターネット側からアクセス不能
【2】インターネット側からアクセス不能
これはインターネット側から見て、ルーター①がある事でルーター②が見えない状態になってますので外出先からルーター②及びその配下のデバイスにはアクセス出来ない状態になります。
最近だと、IoT機器を使っている方も多いと思います。
ネットワークカメラでペットの様子を見たり照明やエアコンの電源オンオフ等、外出先から家庭内ネットワークへアクセスをする場合です。
これらの外出先からアクセスしたい機器をルーター②配下に接続すると利用出来なくなります。
オンラインゲームがうまく動かない
【3】オンラインゲームがうまく動かない
私は残念ながらオンラインゲームはしないのですが、ゲーム好きなお友達は高速通信とクイックレスポンスを追い求め、高性能なルーターで武装しています。
そして便利なWi-Fiを使わず、有線接続が大好きです!
ゲームをしない人にとって、その執着心は理解のおよぶ所ではありませんが、こだわりを持って物事に取り組むのは良いことだと思います。
そして、このオンラインゲームも2重ルーターによる、2重のアドレス変換によって、使えない場合が多いです。
NURO光 ONUと自前ルーターの二重ルーター確認方法
二重ルーターは、前述したような「通信速度」「ネットワークが分かれる」「インターネット側からのアクセス不可」といった不具合がありますので、解消しておく事をおすすめします?
まず、最初に「二重ルーター」状態になっているかの確認方法です。
パソコンで「コマンドプロンプト」を立ち上げる
ルーター②の配下にパソコンを繋ぎます。
Wi-Fiでも有線接続でも構いません。
「コマンドプロンプト」を立ち上げます。
コマンドプロンプトは、ウィンドウズの場合、検索窓に「cmd」と入力すると見つけられます。
ウィンドウズ11の場合
タスクバーにある虫眼鏡?アイコンを選択すると検索窓が開くので、そこに「cmd」と入力し、検索ボタンを押します。
下の画像は検索前ですが、一度使っているので「コマンドプロンプト」が表示されています。
実際には検索窓に「cmd」と入れると、下のウィンドウズ10の画像のようにもっと大きく「コマンドプロンプト」が表示されますので、クリックして立ち上げます。
ウィンドウズ10の場合
左下のタスクバーに検索窓があります。そこに「cmd」と入力し検索ボタンを押します。
「コマンドプロンプト」が表示されますので、クリックして立ち上げます。
ウィンドウズ7の場合
左下のスタートボタンを押し「プログラムとファイルの検索」に「cmd」と入力し、検索ボタンを押します。
下の画像は検索前ですが、一度使っているので「コマンドプロンプト」が表示されています。
実際には、「cmd.exe」が表示されますので、クリックして立ち上げ余す。
Mac OS の場合
メニューバー右上の虫眼鏡マークを選択しスポットライトを開きます。
スポットライトに「ターミナル」と入力し検索します。
「ターミナル」が表示されますので、クリックして立ち上げます。
「トレースルート」を行う
ここからは、ウィンドウズ・Mac共通です。
コマンドプロンプト(もしくはターミナル)が立ち上がったら、「tracert -d 8.8.8.8」と入力し、「Enter」を押します。
「8.8.8.8」はGoogleのDNSアドレスです。
「Enter」を押すと、GoogleDNSまでのルート検索が始まります。
通信データが通るルーター1台ごとに応答結果が一行づつ表示されます。
Googleの「8.8.8.8」まで辿り着くと、トレースルートは完了します。
もう少し下にいくと画像があります。
家庭内からインターネット上にあるルーターも含めて通過したルーターが判ります?
通過するルーターの数は、契約している回線事業者やプロバイダーの設備構成、その時々でルートは変わりますので、10個以上のルーターを通過する人もいれば、8個しかない場合など、様々です。
なので、行数(ルーターの数)は違っても気にしなくて良いです。
今回の目的は「家庭内のルーターが2つ(二重ルーター)あるかを調べる?️事」なので、「ローカルIPアドレス」を持ったルーターが何個(何行)あるかを確認します。
以下の画像は、「NURO光ONU(ルーター①)」に「TPlink AX73(ルーター②)」を「ルーターモード」で接続して「トレースルート」をかけた結果です。
表示結果の上2行に「ローカルIPアドレス」が2つあるので、「二重ルーター」の状態という事が判ります。
192.168.0.1が「TP-link AX73」、192.168.1.1が「NURO光ONU」です。
以下は、ルーター②(TP-link AX73)をブリッジモードで接続した場合です。
「AX73(192.198.0.1)」が無くなり「ローカルIPアドレス」は1つしか無いので、「二重ルーター」ではない状態です。
コマンドプロンプトの終了の仕方
「exit」と入力して「Enter」キーを押すと終了できます。
◆知っていると得するかもしれない?お話し
TP-link Arcer AX73のデフォルトのLAN側IPアドレスは「192.168.0.1」です。
でも、二重ルーターになっているトレースルートの画像でルーター②(AX73)のIPアドレスが「192.168.1.1」になっている場合があります。
あれ私、設定変えたっけ?
いえいえ、設定は変えてません。
これは、ルーター①とAX73のIPアドレスが、同一だった場合に、AX73が自動でIPアドレスを「192.168.1.1」に変える仕様の為です。
同一ネットワーク内に重複するIPアドレス(住所)があると、通信が出来なくなってしまうからです。
お利口さんではありますが、デフォルトのIPアドレス「192.168.0.1」でAX73の管理画面に入ろうとしても、入れませんので焦ります?
覚えなくても良いですが、頭の片隅に残しておくと、いざというときに焦らずに済むかもしれません?
TP-Link Archer AX73 の 二重ルーター解消方法
前項で、もし「二重ルーター」になっていた場合の解消方法をご説明します。
二重ルーターの解消方法は、インターネット側から見て2台目(ルーター②)の「ルーター機能」を止める為に「ブリッジ(アクセスポイント)モード」の設定を行います。
2台目のルーター②をブリッジモードにする事で、速度低下の原因となる「同一ネットワーク内」での2回目のルーティングを止める事ができます。
そして「ネットワークの分断」「インターネット側からのアクセス不可(※)」も解消できます。
(※)インターネット側からのアクセスができる環境を整えるだけです。インターネット側からのアクセスには、普通はルーター①への設定が別途必要です。
TP-Link Archer AX73 の「ブリッジモード」設定方法
今回は具体的な例として「NURO光ONU(ルーター①)」に「TP-Link Archer AX73(ルーター②)」を繋いでいるケースで、ルーター②(AX73)をブリッジモードに設定します。
AX73の管理画面にログイン
まずは、「AX73」の管理画面に入ります。
パソコンを「AX73」とWi-FiかLANケーブルで接続します。(トレースルートをしたので既に接続されていると思いますが念のため書いています。)
ブラウザ(chromeとかedgeの事です)を立ち上げ、アドレスバーに「http://tplinkwifi.net」か「192.168.0.1」を入力し、「Enter」を押します。
ちなみに、「auひかり」の「ホームゲートウェイ」と呼ばれる機器も「ルーター機能」があり、「自前ルーター」を接続すると、二重ルーターになります。
そして、auひかりホームゲートウェイのデフォルトのIPアドレスは「192.168.0.1」なので、二重ルーターになった場合の「AX73」は「192.168.1.1」にIPアドレスが変わります。
問題なくアクセスできた場合は、以下のようなログイン画面が表示されます。
以下の画像は「パスワード」しか入力欄がありませんが、初めての時は「ログインID」も必要です。
変更をしていない場合のデフォルトは、
ユーザー名「admin」
パスワード「admin」です。
詳細設定でブリッジモードを設定
ログインが出来たら、下図の【A】~【D】の順番に進むと「ブリッジモード」の設定ができます。
以上で「ブリッジモード」の設定は完了です。
丸ぽちを選択するだけなので、とても簡単です。
これで、二重ルーター状態は解消されます?
注意点
前項の「ブリッジモード」で「二重ルーターモード」は解消されますが、「ルーター機能」は止まりますので「TP-Link Archer AX73」は「Wi-Fi親機」となってしまいます。
どういう事かというと、ルーター機能で動く各種機能はほとんど使えなくなります。
以下はTP-Linkの公式HPに掲載されている一覧です。
ルーターモード | ブリッジモード | |
保護者による制限 | ○ | × |
アクセスコントロール | ○ | × |
帯域幅制御 | ○ | × |
QoS | ○ | × |
NAT転送 | ○ | × |
IPv6 | ○ | × |
VPN | ○ | × |
LEDコントロール | ○ | ○ |
時刻設定(NTPサーバー) | ○ | ○ |
Wi-Fiスケジュール | ○ | ○ |
自動再起動 | ○ | ○ |
USB共有 | ○ | ○ |
上表の機能や高性能なルーティング機能が使いたくて「自前ルーター」を購入した場合は、大きな問題です。
上表にはありませんが、TP-Linkルーターと中継器でメッシュWi-Fiを動かす「OneMesh」も使えなくなります。
「自前ルーター」の高性能な機能を使いたい場合は「ルーターモード」で動かす必要がありますが、今回の「二重ルーター」問題で逆に速度が遅くなる場合があります。
速度低下やネットワーク分断がガマンできる場合は、「ルーターモード」のまま使ってはいけないという事ではありませんので、そのまま使うという選択もありです。
どうしても二重ルーターの「速度低下」は解消したい、でも「ルーターモード」で使いたいという場合は、以下の記事を参考にしてみてください。
ただし、全てうまく動く保証はありませんので、試される場合は自己責任でお願いいたします。うまく動かなくても一切責任は持てません!
ちなみに、この「ブリッジモード」でルーターに付随する機能が使えなくという仕様は、TP-Linkのルーターに限らず、どこのメーカーのルーターでも殆ど同じなので注意しましょう!
別の記事でも書いていますが、NURO光のONU「F660A」はWi-Fiが少し弱いです。
Wi-Fiを強化するために「自前ルーター」を購入した場合は、「ブリッジモード」でもWi-Fi6によるWi-Fi環境は改善できる可能性は高いです。
ただし、メッシュWi-Fi機能(OneMesh)は使えませんので、これは諦めるしかありません。
どうしてもメッシュWi-Fiに拘る場合は、「ブリッジモード」でも「メッシュWi-Fi」が使える「TP-Link Decoシリーズ」をおススメします。
二重ルーターのまま使う場合
二重ルーターのまま使う選択をした場合についてです。
◆速度低下について
NURO光は、「下り2Gbps」のスペックですが、ONUのLANポートが「1Gbps」なので1Gbps以上の速度は出しようがありません。
全ての条件が整って、「900Mbps」くらいが最速ではないでしょうか!
これは今までのフレッツ系のサービスと比較するとメチャクチャ早いです!
二重ルーターでの速度低下ですが、NURO光はもともとの速度が速いので、遅くなった場合でも「300Mbps~400Mbps」くらいは出ます。※ルーターのスペックにもよります。
300Mbpsでれば、一般的なフレッツ光系の1Gbpsサービスの平均値と変わりませんので、家庭での通常利用においては特に不具合がでることはないと思いますので、割り切って使うという選択もありです。
ちなみに、二重ルーターにも1つ良い点があります。それはセキュリティが高まることです!
特に外部からのアクセスはルーター②配下の端末には、2重のセキュリティがかかっています。使い勝手の良さとセキュリティは相反するものという事になります。
※外部からのセキュリティは高いですが、ルーター②配下のPCといえども、悪意のあるサイトに入ってしまった場合は通信が成り立ちますし、メール添付の悪質ファイルをPCに取り込んでしまったら、その限りではありません。
ウィルスに感染するケース等は外部アクセスよりもこのケースが多いので十分ご注意ください。
◆ネットワーク分断について
これは面倒かもしれませんが、ルーター①配下とルーター②配下で通信させたいクライアント端末同士を、その都度同じルーター配下に繋ぎ変えるしかないです?
頻度の問題もあると思いますが、たま~に印刷する時に不便という程度あればガマンできる?でしょうか?
ノートPCであれば、移動してルーター①とルーター②のWi-Fiを繋ぎ替えるだけで比較的簡単に対処は可能です。
◆外出先からのアクセス不可
今までルーター①配下のデバイスに外出先からアクセスできるような使い方をしていた場合は、そのままルーター①配下での接続を継続するのが無難です。
仮にルーター①のWi-Fiでは届かない部屋にある機器にアクセスしたくて、ルーター②の購入に至ったのであれば、「ブリッジモード」でもWi-Fiは使えるので、各種機能の中で何が一番使う優先順位が高いかを考えて、諦める諦めないの判断をされると良いかと思います。
まとめ
【1】
NURO光のONUに「ルーター機能」が入っていることから、「自前ルーター」を接続すると知らぬ間に「二重ルーター」となり、速度低下やその他の不具合が生じるケースをご紹介しました。
【2】
二重ルーターの「確認方法」と二重ルーターになっていた場合の「解消方法」をご紹介しました。
【3】
「ブリッジモード」にした場合の注意点と「ルータモード」で二重ルーターで使う場合の対処についてご紹介しました。
NURO光の「ONU」は「ルーター機能」も「Wi-Fi機能」もついて、それで事足りるのであればユーザーは自分でルーターを準備する必要がないので日本人好みの大変便利なサービスです❤
ですが、自分で高性能ルーターを使いたい人にとっては、残念ながら邪魔な存在でしかありません。
この記事では、「二重ルーターによる不具合」→「二重ルーター解消方法(ブリッジモード)」→「ブリッジモードで使えなく機能」→「ブリッジモードで使うかルータモード(二重ルーター)で使うかの判断」ができる事を意図して書いてみました。
この記事を書いて改めて感じるのは、NURO光(に限りませんが)側がユーザー要望により「ルーター機能」をオンオフできる機器の提供をして、幅広いニーズに対応していただける事が、本当のユーザー満足に繋がるのではないかという事です。
私はNURO光のファンなので、この案を採用頂いて他社差別化を図り、日本No1.の座を勝ち取って欲しいです!
そして、そのご褒美として私のNURO光を永久無料にしてください?
いや、特別功労賞として毎月10万円支給のほうがいいかな!?
(う~ん我ながら妙案!がめついだけかも・・・)
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この記事は以上です。
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