<この記事について>
TP-Linkの「OneMesh」という機能についてご説明します。「OneMesh」は、安価にメッシュWi-Fiを構築できるのが最大のメリットです!
でもルーターがブリッジモードの時は使えない???
そんな注意点も交えて解説します❤
この記事は、2022年1月4日時点の情報です。
TP-Link「OneMesh」は安価にWi-Fiを自動切り替え!
まず、TP-Linkの「OneMesh」機能について、ご説明します。
TP-Linkの「OneMesh」とは?
皆さんのおうちで、「TP-LinkのWi-Fiルーター」と「 TP-Linkの 中継器」をセットで利用している(もしくは利用する予定の)場合に、「ルーターと中継器の両方」が「OneMesh」に対応していれば、おうちの中で「ルーター」の近くから「中継器」の近くに移動した場合に「Wi-Fi電波の自動切り替えができる」という便利な機能です。
もちろん、逆の「中継器」の近くから「ルーター」の近くに移動した場合でも切り替わります。
このWi-Fi電波の自動切り替えは「メッシュWi-Fi」と呼ばれる製品だけが対応していました。
ですが、この「メッシュWi-Fi」は、比較的高価な製品が多かったので、機能としては欲しいけど購入は断念するケースが多かったと思います。
2台セットで6万円とか普通にしてました?
そんなこんなで、メッシュWi-Fi製品ではなく、「ルーター」と「中継器」の組み合わせで、安価にメッシュWi-Fiを使いたいニーズを実現したのが、「OneMesh」機能という事になります。
「OneMesh」は、他メーカーと互換性がない?
さて、前述の通り「OneMesh」は安価に便利に使える点が一番のメリットですが、注意点もあります。
注意点は「TP-LINK(同一メーカー)」で「ルーター」も「中継器」も揃えないといけません!
これは、TP-LINKだけではなく、他のメーカーでも同じです。
違うメーカーの製品とは互換性がありませんので、この点は注意が必要です。
この、他メーカー機器とはメッシュ接続できない問題は、2018年頃から標準化の取り組みはされています。
「Wi-Fi EasyMesh」という統一規格があるのですが、まだ他メーカー間で完璧に繋がる所までは行き着いていないのが現状です。
もう少し時間がかかりそうなので、現時点では、同じメーカーの製品で揃えておいた方が無難です。
「OneMesh」は、ルーターが「ブリッジモード」では使えない?
「OneMesh」 の二つ目の注意点は、ルーターが「ブリッジモード」の場合は使えないという事です。
これは大抵、買った後に気づきますので困ります・・・
自前Wi-Fiルーターを「ブリッジモード」で使用するシーンとはどんな時でしょうか?
インターネット回線事業者(プロバイダー)から貸与される機器に「ルーター機能」が付いている場合がそれに該当します。
インターネット回線事業者が貸与するルーターの性能に満足がいかない時に、自分でルーターを購入して接続すると「2重ルーター」という状態となり、通信スピードが落ちたり各機器との通信に支障がでたりします。
この「2重ルーター」を回避する為には「自前ルーター」を「ルーターモード」から「ブリッジ(アクセスポイント)モード」にする必要があります。
「ブリッジモード」とは「自前ルーター」の「ルーター機能をOFF」にする事なので、せっかく自前ルーターを買っても「ルーター」としての機能が使えません、、、
そして「OneMesh」もルーター機能の一部なので、「ブリッジモード」で「ルーター機能」を止めてしまうと、「OneMesh」は使えなくなります。
オーマイガー?
ルーター機能付きの機器を貸与している主なインターネット回線事業者
NTTが光回線を提供しているコラボ光やフレッツ系サービスの場合は、「光でんわ」を契約していると「ルーター機能付き機器」が貸与される場合が殆どです?
下表に記載の、NTT系以外の事業者のほぼ全部が、ルーター機能付きの機器を貸与しています?
光回線事業者 | サービス名 | ルーター機能があるケース |
NTT光コラボ系 (含むフレッツ光) | ドコモ光 ソフトバンク光 OCN光 ニフティ光 ビッグローブ光 ソネット光 等 | 主に「光でんわ」を 使っている場合に ルーター機能付き機器が 貸与される |
KDDI | auひかり | 全て「ホームゲートウェイ」 というルーター機能付き 機器が貸与される |
ソニーネットワーク コミュニケーションズ | NURO光 | 全て「ONU」に ルーター機能が ついている |
オプテージ | eo光 | ルーターをeo光から 「レンタル」している場合 |
中部テレ コミュニケーション | コミュファ光 | 全て「ホームゲートウェイ」 というルーター機能付き 機器が貸与される |
「ブリッジモード」で、「OneMesh」を使うには?
NTTが回線事業者の場合(光コラボ、フレッツ光等)
さて、自前ルーターの「ブリッジモード」設定で「OneMesh」が使えなくなる問題ですが、NTT系サービスから貸与される機器は、「自前ルーター」ではなく、「貸与された機器をブリッジモード」にする事で、自前ルーターは、「ルーターモード」で使える場合があります。
ご自身が契約しているプロバイダーもしくは回線事業者に確認し、貸与機器を「ブリッジモード」にして、自前ルーターを「ルーターモード」で使えるか確認する事で解決する場合があります?
貸与機器が「ブリッジモード」に出来ない場合は、次項を参考にして下さい。
NTT系以外の回線事業者の場合
前項で記載した、NTT系以外の回線事業者から貸与される機器は、その殆どがルーター機能を切る事が出来ません。
この場合の対処法ですが、「自前ルーター」を「ルーターモード」のまま使い、「二重ルーター」で使うという選択肢があります。
「二重ルーター」は絶対にしてはいけないという事ではありませんが、以下のような不具合があるので、セオリーではNGとなっています。
二重ルーターで起こる不具合
【1】通信速度が落ちる
2台目の自前ルーターが本来必要のない2回目のルーティング処理を行う為に、通信速度が落ちます。問題は、インターネット利用に支障があるような速度低下なのかどうかです。
【2】ネットワークが分断される
あと、二重ルーターの場合は、貸与機器と自前ルーターのネットワークは分かれてしまい、貸与機器に繋いでいる端末と自前ルーターに繋いでいる端末同士は通信が出来ないという使いにくさが起こります。
【3】外出先からのアクセスが出来ない
3つ目の注意点は、「二重ルーター」の場合は、自前ルーター配下に接続している端末に外出先(インターネット側)からの接続が出来ません。
これは、ネットワークカメラ等のIoT機器と呼ばれる製品の利用ができません。
大きくこの3つの問題点が、皆さんの使い方で支障のない範囲であれば、「二重ルーター」のまま使っても構いません。
「二重ルーター=ルーターモード」で、自前ルーターを使うという事なので、「OneMesh」が使える事になります。
支障がないとは、どういう状態なのかもう少し詳しく教えて欲しいな~
【1】速度低下について
「二重ルーター」で回線スピードの速度低下がおきた場合に、どれくらい通信速度が落ちるかは一概にいえませんが、2~3割から場合によっては5割落ちることもあります。
仮にNURO光で800Mbps出ている場合に、半分の400Mbpsになったとします。
400Mbps出ていればリモート会議でもオンライン授業でも途切れることはないと想定されますので、「二重ルーター」のままで「OneMesh」を利用する選択をしても良いことになります。
ちなみに回線速度は30Mbpsあれば、「ZoomやTeams」等のオンライン会議でも一般的には、支障なく利用可能と言われています。
回線速度は「30Mbps」を一つの目安にすると良いと思います。
【2】ネットワーク分断について
貸与されている機器(ルーター)と自前ルーター間のネットワークが分かれていて通信出来ない場合の対処法です。
これは可能であれば、自前ルーター配下に、全ての端末(パソコンやスマホやプリンター等)を繋ぎ、貸与機器の配下には何も接続しなければ、通常の利用に支障はでません。
全ての端末が自前ルーター配下であれば、通信は可能です。
ただし、貸与機器の管理画面に入る時だけは、貸与機器にパソコンを接続しないといけません。
そんなに頻繁に管理画面に入ることは無いと思いますが、たまにだと逆に忘れてしまっていて焦る?事がありますので、注意しましょう?
もし、自前ルーターと貸与機器に配下に端末を分散して接続しないといけない場合は、良く使う端末同士をなるべく同じルーター配下に接続して少しでも使い勝手を良くします。
仮に、貸与機器配下にプリンターがあって、自前ルーター配下のパソコンから印刷したい場合は通信できませんので、パソコンを貸与機器に繋ぎ変えるしかありません。
利便性だけ考えると2つのルーターどちらもWi-Fiをオンにしておけば、Wi-Fiを繋ぎ変えるだけなので比較的簡単です?
「OneMesh」の話しからそれてますが「OneMesh」を使う際の「二重ルーター状態」の家庭内ネットワークの注意点なので、お伝えしています。
【3】外出先からのアクセス不可について
外出先(インターネット側)からのおうちのネットワークにアクセスが出来ない場合の対処方法は、基本的に前述の2つのルーター間の通信が出来ない場合と同じです。
外出先からおうちのネットワークにある機器にアクセスするには、一番インターネット側にある「貸与機器」配下にアクセスしたい端末を繋いで設定すれば対応可能です。
この場合も「自前ルーター」と「貸与機器」に端末が分散して接続される事になりますので、できるだけ外出先からアクセスする必要のある端末だけを貸与機器の配下に繋ぎ、それ以外の端末は自前ルーター配下に接続します。
貸与機器配下の端末と自前ルーター配下の端末は通信できませんので、貸与機器配下の端末を設定するには、貸与機器配下にパソコン等を接続し直す必要があります。
ケースに応じた対処をすれば「OneMesh」を使う事が出来るのは分かったよ?
「OneMesh」にこだわって使うかは、使い勝手を試してみて、どっちがよいかを選択する感じかな!
「OneMesh」の使い方に関する注意点
「OneMesh」の使い方に関する、注意点をお伝えします。
「中継器」の設置場所について
Wi-Fi電波が弱くて使えない部屋にWi-Fi電波を届かす為に中継器を購入して設置すると思います。
この中継器の設置場所ですが、たまに間違って中継器自体をWi-Fi電波が弱くて使えない部屋に設置してしまっている場合があります。
この場合、中継器がだすWi-Fi電波は、その部屋ではMAXになっています。
でも、相変わらずWi-Fiは遅い?ままです。
「おかしい!Wi-Fi電波はMAXなのに全然使えない!ボロい!」と怒りがこみ上げます❗
なぜ、Wi-Fi電波はMAXなのにWi-Fiは遅いままなのでしょうか?
これは、中継器が言葉通り「Wi-Fi電波を中継するだけ」だからです。
言い方を変えると「Wi-Fi親機からの電波を増幅しない」という事です。
Wi-Fi(親機)ルーターから受け取ったWi-Fi電波を増幅する機能はないので、受け取ったWi-Fi電波が弱い状態であれば、「弱い状態のまま」中継します。
中継器のWi-Fi電波はMAXでも、受け取っているWi-Fi(親機)ルーターの電波は弱いものなので、これは中継器を通しても通さなくても、Wi-Fi(親機)ルーターの弱い電波を使っているのと何も変わりません。
なので中継器は、ある程度Wi-Fi(親機)ルーターの電波が強い所に「設置」しないといけません。
一般的にはWi-Fi(親機)ルーターとWi-Fiを使いたい部屋の中間あたりに設置するのが良いです。
実際には、Wi-Fi(親機)ルーターの電波がある程度強く届いている場所を確認しながら、設置場所を決めることになります。
スマホやパソコンでもWi-Fi電波の強弱はWi-Fiアイコンのアンテナマークが何本立っているかを見る事で把握できます。
設置場所を決めるイメージは以下の3つのケースではどれがベターでしょうか?
【1】iPhoneでWi-Fi親機からの電波が3本立っている場所で中継器を設置し、遠い部屋で中継器のWi-Fiアンテナ1本しか立っていない状態。
【2】Wi-Fi親機からの電波が2本の場所に中継器を設置して、遠い部屋でWi-Fi電波2本立っている状態。
【3】Wi-Fi親機からの電波1本の場所に中継器を設置して、遠い部屋でWi-Fi電波3本立っている状態。
上記3パターンだと【2】がベターな選択です。
ベターな設置場所はどこなのか、スマホを持って家の中を移動して電波を調べながら設置場所を探しましょう?
「自前ルーター(Wi-Fi親機)」の設置場所について
皆さん、自前Wi-Fi(親機)ルーターは
どこに置いていますか~?
あまり気にしていないと思いますが、自前ルーターって意外と見通しの悪い所に置いていませんか?
一番分かりやすい例えとしては、お部屋の照明にWi-Fi電波を当てはめてイメージすると良いと思います。
お部屋が暗いと明かりをつけます。照明の光はお部屋を明るくしますが、机の下や椅子下は影になって光が届きません。
でも、回りが明るい?ので、真っ暗ではありません。
Wi-Fi電波の強弱はこれと同じです。
直接、光が当たっている所はWi-Fi電波でいうと電波が強い所。影は弱い所です。
なので、Wi-Fiルーターは見通しの良い所に設置したほうが、電波が良く届きます。
ベストは、自前Wi-Fiルーターと端末をさえぎるものが無い所に置く事で、Wi-Fi電波の送受信が適切に行われます?
仮に、自前Wi-Fiルーターと同じ部屋でパソコンを使っていたとしても、Wi-Fiルーターがテレビの後ろに置いてあれば、テレビが遮蔽物になります。
机でもソファーでも遮蔽物になりますが、同じ部屋であれば、それほど通信速度が気になる事は無いと思います。
ですが、遠い部屋のWi-Fi電波が届きにくい所であれば、Wi-Fiルーターの置場所を変える事で、多少でも電波状況が変わる場合がありますので、試してみる事をオススメします。
メッシュWi-Fiは、Wi-Fi電波環境が大事!
「OneMesh」とは関係ない内容になっていると思われるかもしれませんが、できる限り良いWi-Fi環境を作っておく事は大切です。
メッシュWi-Fiは、通信データとは別に、デバイスをハンドオーバー(Wi-Fiの自動切り替え)させる為の「制御データ」もWi-Fi電波でやり取りします。
メッシュWi-Fiは、この制御データの授受で成り立っているので、できる限り自前Wi-Fiルーターの電波状態は良くしておきたいというものです。
まとめ
OneMeshを使う時の注意点や、より良く使う為にやった方が良いことを書きました。
書いていて強く感じるのは、Wi-Fi電波は目に見えない事がイメージがしにくい事です。
照明の光を例えで書きましたが、光は目に見えるので分かりやすいです。
照明の光をイメージして「Wi-Fiルーター」や「中継器」を設置する事で、多少でもWi-Fi環境が改善するとよいな~と思います。
こんな、「ぼや~っ」としたまとめで良いのかなぁと思いつつ、これはまとめではなく、所感だな~と気付くも「まぁいいか!」と言うことで、この記事は以上です。
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